きむ循環器内科スタッフブログ

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アトピー奮闘記(1)

   

こんにちは。看護師のフナマです。今回は2回に渡り、私の息子の体験談を元にアトピーについて1人の母親として、また1人の看護師として書かせていただこうと思います。同じような悩みやお子さんの肌について心配されている方がいらっしゃれば、「自分の子供だけじゃない」「成長とともに良くなるんだ」とか何か共感できたり自信がついたりするきっかけになればいいなと思い実際に息子の写真を成長ごとに載せ、見ていただければと思いブログをアップしました。色々な治療法、意見があるとは思います。これはあくまでも一人の母として我が子のアトピーに対して何が1番良い方法かというのを模索しながらに日々を過ごした内容になりますので1番良い治療方法であると言い切れませんので、その点のみご了承ください。

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まずは生後2ヶ月の息子です。生まれたときは肌も綺麗で私も主人もアトピー体質ではなかったので、この後すさまじい日々が待ってるとは思いもしませんでした。しかし月日が流れるにつれ、肌が乾燥しザラザラになり赤みがでてきて、小児科でもちょうど冬の時期で乾燥しやすいし月齢的にもこんな風になりやすいからスキンケアと保湿で様子見ようということでした。

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生後3ヶ月の息子です。いくらスキンケアをしても保湿してもどんどん悪化していくばかり。息子も痒かったと思います。2ヶ月を過ぎた辺りから終始泣いてばかり。自分の手で顔を擦るのでほっぺからは黄色い浸出液がでてくる始末。出血もありました。昼も夜も1時間おきに起きて泣き顔を掻く。たまに長く寝ても2時間。息子は2人目だったので上の子供のこともあり、また、事情により親に手伝ってもらう環境もほとんどなく主人も毎日仕事で帰ってくるのがかなり遅いので、私は1人で毎日毎日不眠不休で育児を家事をこなしていました。正直、寝なさ過ぎて頭がおかしくなりそうで、些細なことにもイライラしたり産後のホルモンの影響も拍車をかけて涙もろくなり、こんな日々から開放してほしい。なんで、うちの子が。なんて思う日々でもありました。

ある日、この状態はひどすぎるなと思い主治医へ相談し、炎症もひどいのでステロイドを使用したほうが良いということになりました。ありがたいことに当医院には小児科クリニックが系列であり、その医師はとても尊敬できる子供想いの優しい医師であり多大なる信頼もありました。ステロイドに抵抗があった私ですが、医師も基本的にステロイドを積極的に使用する治療方針をお持ちの医師ではなく、絶対ダメではないし必要に応じて困っていたら相談して納得したら使うというスタイルでありましたので、受け入れることができました。

ちなみにステロイドには色々な種類があり強さも色々あります。私は弱い方のステロイドを更にワセリンで半分に薄めた塗り薬を処方されました。その夜、さっそく私は息子の顔に塗りました。それも、とっても薄く少しだけ。

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これが半日経った息子です。私は朝起きてびっくりしました。「めっちゃ綺麗!」それと同時に「でも怖いなぁ!」

これが私の第一声です。今までみたことがない息子の顔の綺麗さ。もちろんとても嬉しくもありましたが、それよりもたった半日程度でジュクジュクして赤みをおびた状態からこんな綺麗になるステロイドに対して恐ろしさを感じたのも事実です。私はこのままの状態がずっとキープできるようにと願っていました。

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生後4ヶ月の息子です。初めてステロイドを塗った後はしばらく保湿剤だけで様子を見ていました。やはり徐々に元の状態へ戻りつつありました。しかし、1番ひどかった2ヶ月の頃のような状態に戻ることはなくこの写真のような状態でした。私なりに状態に合わせてベースに保湿剤を塗り部分的にひどくなったところはステロイドを少し塗ってみたりしながら日々を過ごしていました。この頃から、1時間おきに起きていた息子も続けて3時間寝てくれることも増えてきて私も少し気持ちに余裕がでてきたのを覚えています。顔が一番ひどかったのですが、同じように手足や体もガサガサで、手は特に掻きやすかったため、気づけば服が血だらけということも日常でした。そのため、アトピーのことで調べているときに見つけた”チュビファースト”という伸縮性のある筒状の包帯みたいなものを購入し手首から肘と足首から膝まで掃かせて、掻いてひどくなるのを予防していました。”チュビファースト”は洗濯して再度繰り返し使用することもでき、サイズも色々あるので私は重宝しました。あ。”チュビファースト”の回し者でも宣伝でもありません(笑)あくまでも、私の感想です。

ステロイドに関しては色々な意見があり医師によってもさまざまな見解です。私個人としては副作用のことや常用したときの離脱のことなどを踏まえ私自身が納得できなければ使わないようにしたいお薬でということには揺るぎなかったのでヒルドイドやアズノールなどを常用薬とし、どうしてもの時のレスキュー薬として使用していました。1年前ほどに小児アレルギーケアの講演会及び演習に参加する機会がありアトピーのスキンケアのコツを学ばせていただきました。その中でもステロイドに抵抗がある親が多いのも事実ではありますが、きちんと理解してもらうことが大切であり副作用も示したうえで不安を取り除くことをするべきだとおっしゃっていました。

使わないでいい薬はできるだけ使わない方がいいです。これは、ステロイドだけでなく色々なことに対していえます。ただ、真っ向から使わないというのではなく、はたまた、安易に使うものでもなく、きちんと理解し納得した上で使うべきだと私は思います。なんか怖いって聞くから使わないと安易に決めないでください。理由はあまりわからないけど医師に処方されたから、周りの人が勧めるからなどの理由ではどんな薬も使用しないでください。お薬も治療方針もきちんと主治医と話し合い、納得するまで説明をうけてください。あまり説明もせず薬を出したり話を聴かないもしくは聞きにくい医師はお勧めしません。医師が言うことが絶対ではありません。私は色々な医師と仕事でかかわってきましたが、医師も治療の仕方もほんとに、それぞれです。患者様からすると何が正解かわからないから良い医師かわからないと思うかもしれません。でも、医師も同じ人間です。100%の正解はわからないのです。だからこそ、病気の専門家である医師から意見や見解を聞き、自分が納得できる自分に合った治療や薬を医師と一緒に選択すればいいのです。医師との信頼関係を築くことは大切です。医師に直接言えない事は、私たち看護師に相談してください。患者様の不安や疑問を取り除くこと、寄り添うこと。これも看護師の使命でもあると私は思っています。

ここまで長々と読んでくださった方ありがとうございました。次回のアトピー奮闘記(2)ではその後から現在に至るまでをアップさせていただきたいと思います。ちなみに当院は循環器内科・内科ではありますが、当院で「地域の保健室」としまして私が看護師相談をさせていただいております。お子様のアトピーのことアレルギーのことでも、その他どんな些細なことでもかまいませんし、費用もかかりません。ご予約制にはなりますが、よろしければお越しください。ちなみに診断治療はできませんのでその点のみご注意ください。では、また次回に。

 

 

 

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